王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

もう行けない場所に行きたい

行けなくなった場所に行きたい。

例えば、子どもたちを出産した産婦人科医院。
できれば出産後に入院していた個室や新生児室。出産後の思い出を思い出したい。あと、単純に新生児を見たい。

例えば、私が初めて通った小学校。
できれば教室や廊下。帰省したときに外観は見られるけど、中に入ってすみずみまで探索したい。あの階段に誰かの垂らした鼻血が落ちてたなーとか、1階と2階と3階で廊下のタイルが色違いだったなーとか、確認したい。

例えば、結婚式を挙げた式場。
できれば事前に写真を撮った中庭や、本番で夫によって変なサプライズをかまされたチャペルや、準備に使った控室。
できれば打ち合わせのときに出された美味しいコーヒーをもう一度飲みたい。ヘーゼルナッツのオイル?を入れていたそうで、大変香りが良かった。

例えば、昔の実家。
今の私の実家って、地盤が傾いてきたとかで、私が大人になってから建て替えられたものなんですよ。だから帰省しても「実家」感がないの。母が住んでいる家ではあるが、私が生まれ育った家ではないんです。
今でも、昔の夢を見ると、出てくるのは昔の実家だ。そんなとき、「帰りたいな」と思う。私の一番最初の記憶がある、あの古い家に。
 
ドラえもんひみつ道具に、どこでもパス?みたいのがあるんですよ。それを持ってると、一日だけ、どんな場所にでも入れるようになるんです。映画館でも遊園地でも喫茶店でも、はたまた芸能人の自宅でも。
欲しいな。
それ使えば、産婦人科と小学校と結婚式場は行けるね。小学校だけでなく、幼稚園でも中学校でも高校でも。高校はもうないんだったかな。

でも古い実家だけは無理。
そこは同じドラえもんの道具でも、タイムマシンの領域でしょう。
 
実際にはタイムマシンはないので、私の記憶がタイムマシンみたいなものですな。
 
特にオチはありません。
個人的ノスタルジーの回。