王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

王(キングボンビーで壁の王)

進撃の巨人」マーレ編直前までのネタバレをされたくない方はマッハですっ飛ばして下さい。
あと、他人の子どもの話にご興味ない方も。
 
 
 
 
 
相変わらず息子の話。
静かにしていてほしいシチュエーション、私が家事などで構ってあげられない時など、私のスマホでゲームをさせている。

あるゲームでは、奴専用アカウントを作ってやっているんだけど、ゲーム内マネーの無駄遣いっぷりが半端ない。
勝つ当てもないのにコンティニューを繰り返す。いいキャラが出ないのにガシャを回す。
奴専用アカウントなのに、もったいなさすぎてつい口出しをしてしまう。

しかもそのゲーム、キャラのレベルが10上がる毎にマネー払ってやらないと、それ以上レベルを上げられないという、アコギなシステムなのだ。日常的に無駄遣いをされていては、キャラの強化ができない。
そこで、私の気が向くと、一気に必要なマネーを稼いで、レベル解放だけして、マネーが減った状態で奴に渡す、ということをしている。
まるで、「給与が入ると嫁が勝手に下ろして無駄遣いしてしまうから給与振込日には遅刻を申請して先回りしてお金を下ろすギリギリの駆け引きをする人」みたいだ。
※同じ会社に勤めてた人の話。信じ難い話だが。

その後も息子はゲーム内マネーの無駄遣いをやめないし、私のアカウントで勝手に無駄遣いまで始めたので、私は冗談で奴のことを「キングボンビー」と呼ぶことにした。
キングボンビー……ハドソンのゲーム「桃太郎電鉄」シリーズに出てくる貧乏神。
 
「お母さんのためにいいキャラゲットしてあげるのねん」→無駄なガシャ
「お母さんのためにハイスコア稼いであげるのねん」→無駄なコンティニュー
「お母さんのためにキャラ強化してあげるのねん」→弱いキャラのレベル上限解放
 
これ言ったら夫にすげーウケた。
ボンビーの言い種そのものだから。 
 
絶対に課金されないよう口すっぱく注意した(ごはんもおやつも服も買えなくなるよ)ところ、そこだけはきちんと守れている。
だから、いくらゲーム内マネーを無駄遣いされても、実質的にダメージはないのだ。
 
でも、アカウント1つしか作れないゲームを勝手にやられて、私がコツコツ貯めたアイテムをほぼ使われたときは、もう茫然自失として、本気の叱責をしてしまったかもな……。いや、本気の嘆きを見せたんだったかな。ショックでよく覚えていない。多分嘆いた。
その後、そのゲームのアイコンは隠した。
 
こんなことするし、落ち着きはないし、全然言うこと聞かないから、私は毎日息子を叱っている気がする。普通に言っても聞かないので、かなりキレる。それでも聞かない。
 
なのに、奴を寝かしつけた後、夫と酒を酌み交わしながら出てくる一言目の言葉は「いやー、息子かわいいねえ」だ。
 
何かがおかしい。
普通に考えたら、あんな言うこと聞かない子がかわいいわけがない。
私たちは息子によって記憶を改竄されている。

息子は「壁の王」なのかもしれない。「進撃の巨人」で、始祖ユミルの血を引く王家の一族。
同じ民族の記憶を自由に操り、洗脳できるという。
 
キングボンビーであり、しかも壁の王。
息子は王の器かもしれない。