王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

真面目人間

※この記事はもともと、以前にどこかの場所で特定の方の記事への励まし/アンサーとして書いたやつです。後半急に熱くなるのはそのせいです。

 

私は小中学生の頃、「真面目」と言われ続けてきました。「真面目」だけならいいけど「ガリ勉」とかね。確かに休み時間は走り回るよりも教室で本を読むのが好きで、成績も女子ではトップ(但しド田舎の小規模校での話)だったけど、勉強ばっかりしてるわけではないのに、アニメやファミコンが大好きな普通の子なのに……とモヤモヤしておりました。

当時の同級生が言ってた「真面目」は、確かに「つまらない奴」というニュアンスを含んでいたと思います。
なぜなら田舎は人間の総数が少なくて種類も少ないから、「勉強できる奴=真面目=勉強ばっかしてて遊ばない奴」、「面白い奴=遊びが上手な奴=勉強はあまりしない奴」という図式がほぼ成り立っていたんです。

実際はそうとも限らないのにね。
都会には「すげえ頭いいヤンキー」という人種も存在するようですが、田舎にはまずいません。そういうのはレアキャラですが、田舎には人間の総数が少ないから=ガチャ引く頻度が低いから、レアキャラは滅多に出ないんです。わかるかな、この例えで。

私は高校から地元を離れて少しだけ都会の地方都市に行きました。
そこには、地元の田舎にはいないいろんな人たちがいました。
私の今のキャラクターの基礎は高校時代に作られました。「VOW」や「伝染るんです」に出会った影響も大きいです。
VOWについては↓参照だけど別に読まなくてもいい。90年代サブカルチャーです。

yamakinkin.hatenablog.com

高校デビューってやつをね、私なりにやってみたんですよ。幸い理解してくれる友達(田舎にはいない)にも巡り会えたから、「いかにも真面目」じゃない、「VOW」とかサブカルチャーで活躍してる人たちみたいなあり方を目指してみたんです。

結果、「少しブッ飛んだヲタク」的なキャラができました。今でもそれは変わっていません。
キャラを作ることに関しては以前書いたノートで言ったような気がするんですが(探すのめんどくさい)、足りないものは作るんです。「こうありたいキャラ」を目指すことは立派な自己啓発です。

やがて、誰も私を「真面目」「ガリ勉」とは言わなくなりました。
それなりの成績は保ってたけどね。高校の学力テストでトップになったことも何回かあるし、そのお陰で仲間に一目置かれてた感はあるけど。

そこから大学進学、就職と相成ったわけですが、「真面目」よりも裏技でなんとかして生きてました。
私にとって人生って、正攻法では力が足りなくて攻略できなくて、なんとか自分にできる技で切り抜けようとしてきた、その連続なんです。結婚もそう。正攻法で行ったら私みたいなのが結婚できるわけない。
人と違う形で真面目に努力をしてたかもしれないです。

今、社会人になって、こんなキャラで生きてても、「私、根は真面目なんで」と言うと、みんな何の疑いもなく「うん」って言ってくれます。
つまりは、みんな私の仕事ぶりや生き方を認めてくれてるっていうことかなと思います。

大人になってからの「真面目」は、確実に褒め言葉です。
問題に対して真摯に取り組む姿勢、何かを依頼してきた人をないがしろにしない態度、そういうのが「真面目」です。
 
真面目をバカにしがちな風潮ってどこから生まれたんだろうな。
いつからってこともなくて、「メインストリームを否定してれば自分が偉くなったような気がする」とか「コツコツ努力するより裏技で稼いだ方がカッケー」みたいな、普段努力してない奴が夢見る、裏から一発逆転の魅力なのかもしれない。
 
正にしろ負にしろ、カウンター的なところに新しさは生まれるもんであって、これから先は「真面目」がもてはやされる時代が来るかも知れませんよ。
 
真面目に努力した奴がいつだって勝つとは限らないけれど、真面目に努力した奴はいつだって強いよ。
 
そんで私は真面目人間です。強くありたい。