王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

パラサイト 半地下の家族(極力ネタバレなし)

「パラサイト 半地下の家族」をレンタルで観ました。
 
私が得ていた前情報:
ZIP(私が唯一観ている情報番組)で紹介されてた。すごい賞取ったとか、社会派だとか言ってた。
Twitterで、岡崎体育や落合ふくしが「監督が自分に似てる」って言ってた。
 
感想:
「半地下」に住む主人公一家の貧民っぷりと、家庭教師で行く高台のおうちの金持ちっぷりの対比がすげえ。
色々と対比がすげえ。
あと、アメリカに対する憧れと崇拝がすげえ。ケビンとかジェシカとか名乗るなよ。

主人公のキム一家は全員失業中なんですが、みんなスキルは高いんですよ。
韓国って格差社会が凄くて、いい大学を出て財閥系の企業に入ったら勝ち組、そうでない奴は負け組、って話をよく聞きます。負け組の人たちはみんなチキン屋さんになるそうです。
キム一家のお父さんもチキン屋さんを失敗して台湾カステラの店を出し、それも失敗して、現在無職のようです。
息子は大学受験を4度失敗してる、だったかな。

その息子が、大学生の友人の紹介で、金持ちの娘の英語の家庭教師になります。受験英語をがっつり勉強してるから、高校生の家庭教師なんか楽勝だろ、って。
 
経歴を偽装して見事娘の家庭教師に採用された息子は、金持ちの家の奥様が意識高い系のアホなのにつけ込んで、その家族のニーズに合わせて色々と人材を紹介するんですが……
 
私の抱いた主な感想は、「日本の貧民を描いた作品と違って、韓国の貧民は上昇志向が強くてエネルギッシュだなあ」です。ハングリー精神が強いです。昨今の日本人が失ってしまったものではないでしょうか。

私は日本のエンタメもあんまり観てないんだけど、日本の貧民を描いた作品って、貧民としての人生がどんなものか、それをどうやって楽しく生きてるか、みたいな描かれ方が多くないですか?多くなかったらすみません。
しかし、日本の社会全体に、ある種の諦めみたいなものがあるような気がするのです。
万引き家族」は観たんです。「そういう家族なんだよ」ということは伝わりました。

「パラサイト」に出てくる貧民のキム一家は、金持ちになろうとしてる。あわよくばワンチャン狙ってる。いつか成功者になろうとしてる。
諦めてないんです。

韓国の貧民、強いな、と思った。
 
えー、これをお読みの皆様、私の映画感想は、的を射ているとは言い難いです。ややもするとみんなに見えているものが見えていなくて、副次的な何かについて語ってることが多いです。
 
だから、皆さんの目で観て下さい。
「パラサイト 半地下の家族」。面白かったです。