王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

スマホハンター

木曜の夜、スマホを無くした。

家の中のどこかにあるだろうことは記憶から明らかだ。だから「寝るまでには出てくるさ」と、私は呑気にPCを立ち上げて、新しいブログのデザイン(PC版)をいじったり色々やって遊んでいた。

さて寝ようかという段階になって、スマホが本格的にどこにも見当たらないことに気づいた。

私は注意力が散漫だということを自分で知っていて、よく物を無くすので、スマホの置き場所はだいたい決めている。ここになかったらあそこ、というように、3ヵ所くらい探すとだいたい見つかる。
それでも見つからないときは、家の固定電話から携帯に電話をかけて、バイブ音を頼りに見つける。

ところがその夜は、いくら電話をかけてもバイブ音が聞こえなかった。いつもの探し場所の他、その日持って行ったバッグの中も、その日着ていた服の全ポケットも探した。
ここらへんから焦り始めた。一応、車の中も隅々まで探した。家と車を2周探しても見つからなかったので、子どもの英会話教室かそこの駐車場かもしれないな、明日連絡しよう……と思って、ひとまず寝ることにした。

寝室に行くと、私の布団のド真ん中で息子(小1)が寝ていた。娘(小6)も娘の布団で普通に寝ていた。
そこまでですっかり疲れていて、息子をどかすのも面倒だったので、私はリビングで寝ることにした。

リビングで寝るメリットはいくつかあった。
まず、スマホにはアラームがセットしてあるので、朝5:50になると「ビョンビョン」って振動するはずだ。そのビョンビョン音が聞こえたら、その場所を探せばいい。寝る前に探したときは着信のバイブ音が聞こえなかったけど、アラーム時のビョンビョンなら毎朝聞いているので、きっと気がつくはずだ。
そして、スマホのアラームがどこからも聞こえなかったとしても、炊飯器とホームベーカリーの電子音によって朝6:00には起きられるので、仕事や子どもたちの学校の用意には間に合うはずだ。

「はずだ」「はずだ」ばっかりだけど、それにすがるしかなかった。
朝5:50のビョンビョンが鳴らなかったら金曜の出勤前に英会話教室の駐車場に行こうと思った。

スマホの充電がどのくらい残っていたか把握していなかったのは不安だった。スマホが家の中にあるのに、充電が切れてしまっていたせいで朝5:50のビョンビョンが鳴らなかったとしたら、最早見つける術がない。
「私が見つけるまで、生きていてくれよ」と思った。

そう考えたら、私がリビングで寝るのは、朝になると現れる何らかの生き物を捕まえるために現地で張り込みしてるみたいだったな。

生きていたら朝に必ず鳴く生き物。
鳴いた瞬間に位置を特定して捕まえてやる。朝まで生きていてくれ、頼む。

人をダメにするクッションの上で毛布をかけて横になりながら、私は少しワクワクしていた。
スマホが見つからなかったらどうしようという不安が7割、ハンティングのワクワクが3割で、ぜんっぜん眠れる気がしなかった。

結果、スマホは見つかった。
朝5:50に、どこかからビョンビョン音が聞こえたのだ。リビングのどこかに、"あいつ"がいる……!

子どもたちの絵本などを入れる本棚から、"あいつ"が無事発見された。普段絶対に置かない場所だ。
捕ったどーーーーー!!!

前の晩、本棚の前でゴロゴロしながらスマホでゲームをしていたところ、何らかの理由で子どもに呼ばれたのだ。私は返事をしながらぞんざいにスマホを本棚に突っ込み、子どものところに行った。

それから色々と、ブログをいじるのも含めて忙しくしてたので、それっきり、寝る時間まで、スマホのことを完全に忘れてしまっていた。
これが真相である。

ハンティングに成功したハンターの気分だ。
冨樫先生……HUNTER×HUNTERの続きが読みたいです……。
※ちなみに、これを書いている時期は、冨樫先生が突然Twitterに現れて書きかけの原稿の画像をupしてた時期です。