王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

息子の「今までで一番美味しいラーメン」

週末、家族でラーメン屋さんに行きまして。
味噌ラーメンがおすすめのローカルチェーン店で、私と息子は初めて行くお店でした。
鶏ガラベースで私好みの味噌ラーメンでした。チェーン店のラーメンって無難に美味しいですよね。

息子も味噌ラーメンを気に入ったようで、「美味しい!○○(よく行く地元店)のラーメンを超えた!」と言っておりました。
○○(よく行く地元店)は近くて行きやすいから行ってるだけで、特にめちゃくちゃ美味しいというわけではありません。そんなわけで、私も夫も、息子に対して「いや、○○の味は簡単に超えられるやつだから。○○より美味しいお店なんかいっぱいあるからw」と言ってしまいました。

でも、その一方で、私はそんな息子をとても羨ましく思いました。

だって、これから初めて食べる美味しいものがまだ沢山あるんだよ。

息子は、ラーメン屋さんだとまだお子様ラーメンを頼むレベルです。たまに大人用1人前を完食できるようになりましたが、大人用だとしても頼むメニューはほぼ固定されています。具が盛り盛りのやつは、量的にまだ食べられない。

量を食べられるようにならないと、メニューは広がらないかもしれないな。
中学生の娘が、最近になってようやく大人用の量を食べられるようになってきて、ようやく色々広げ始めたところだもん。こないだは松屋のシュクメルリ(期間限定)食べて喜んでました。娘にしてはすごい冒険なんですよ、これ。
息子はあと数年かかりそうだなー。

私ぐらいの年齢(50手前)になると、大体のものが「どっかで既に食べたことある味」だったり「△△の方が美味しい」だったり、「美味しいって聞いたから期待してたのにそれほどでもなかった」ってなりがちなんです。
最後のに限っては私の期待が大きすぎるだけかもしれないけど、それを差し引いたとしても、今さら期待を超えてくる美味しいものって、なかなかないんですよ。


だから、息子の「今まで食べたラーメンの中で一番美味しい!←(これも息子がよく言うやつ)」を聞くと、私は嬉しくなっちゃいます。
そして、もっと美味しいラーメンを食べさせに、色々な店に連れて行きたくなります。ラーメンだけじゃなく、もっともっと、色々なものを。
子どもたちは、これからの人生であと何回くらい、「今まで食べた中で一番美味しい!」に出会えるのかな。
本当に羨ましいなあ。

 

当該チェーン店の味噌ラーメンは、年齢を重ねて鶏出汁のあっさり醤油またはあっさり塩ラーメンを好むようになった私が食べても、なかなか美味しい味噌ラーメンでした。安いし。
一人で休みが取れたときに好んで行くことはないと思いますが、家族(主に夫)が行きたいと言ったら、また付き合ってあげても良いだろう←上から偉そうに。

あ、私があるお店/あるメニューを本当に気に入ったかどうかの基準は「有休取った日にそれを食べに一人で行くかどうか」です。なんなら「合法的にその店に行きたいがために、今度用事で有休取る日はいつになるかを気にし、その日を待ち焦がれるかどうか」です。

当該チェーン店はそのレベルではないな。ラーメン食べに行くなら、もっと私好みの鶏出汁のあっさり醤油のお店が近くにありますので、そっち行きます。
そっちは、有休のとき2回に1回は行くレベルで好きです。
マジで美味しいんですけど、居住地バレ防止のためお教えできないのが心苦しいです。

お菓子の意味の危険性

前回のあらすじを一文で:中学生の娘はバレンタインデー(の前日)にチョコでなく手作りクッキーを男女混成友達グループに配っており、日本のバレンタインデーは既に恋人の日でなくチョコの日をも通り越して最早みんなでお菓子を配り合う日になっているのだが、その流れで私は、配るお菓子の種類によって意味が異なることを娘に教えられた。

yamakinkin.hatenablog.com

furunavi.jp
※これ、ふるさと納税のサイトなんですね。なんでふるさと納税がバレンタインのお菓子の意味を?

 

そんで私は前回これを「馬鹿すぎるwww 馬鹿すぎて草www」とか言って笑ってたんですが、よくよく考えたら、問題はもっと深刻かもしれません。

今の段階で、お菓子の意味を知ってる人と知らない人がいるんですよ。ちなみに私が手作りクッキーをおすそわけした会社同僚は、全然知らなかったとのことです。


例えば、こういう流行に敏感な若い女子がいたとしましょう。

彼女は好きなコのために、「あなたは特別」みたいな意味を持つマカロンを一生懸命手作りして渡したとします。マカロンって、難易度高いんですってよ。スイーツ作るプリキュアが昔言ってたから間違いない。

それを受け取ったコが鈍感な奴で、「へーチョコじゃないんだ。マカロンって食ったことないや。手作りなの?すげー。とりあえずありがと」とか言ってとりあえず受け取ったとします。
そのマカロンが美味しかったとします。そして、いくら鈍感な奴でも、こんなお菓子を手作りしてくれた女の子のことは気になるでしょう。ちょっと好きになったとします。一生懸命お返しを考えました。

1か月後のホワイトデー(バレンタインデー以上に釈然としない日)

「バレンタインのマカロンありがとう。すげー美味しかったよ。これお返し。かわいいの取り寄せたんだ」と言って、その鈍感なコが選んだのが

www.kyotomarun.com

これだったとします。

わあ。なんてかわいいマシュマロでしょう。

鈍感な奴はこれを渡しながら照れ照れして「もし良かったら……付き合って……」とか言いかけた。その時。

流行に敏感な彼女が
「いやぁぁぁ~~~!!マシュマロ!……そうですかわかりました。あなたは私のことなんか嫌いだったんですね。なのに私、マカロンなんて作って……。迷惑でしたね。本当にすみませんでした。もうあなたには近づきません。さようなら……!」
と言って、号泣しながら走り去ってしまいました。

せっかくいい雰囲気になるはずだったのに、彼女には「マシュマロは『嫌い』の意味」なんて知識があったもんだから、嫌われてるもんだと勘違いしてしまったのです。

 

……っていうことが、そのうち起こるかもしれない。

お菓子の意味は、おせち料理のこじつけどころか「偽マナー講師」になる危険も孕んでいるのだ。

前回私はこれを「馬鹿すぎるwww」って言ったけど、やっぱり今回も「馬鹿すぎる」と言おう。ひよこマシュマロ、めちゃくちゃ可愛いじゃん。欲しいわ。

「お菓子の意味」、定着しないといいな。

誰が言い出したか知らないけど、どうせ浅はかな日本のメディアがバズり目的で勝手に考えたんでしょう。「バレンタインデーには女から男にチョコを渡して告白しよう」を最初に考えた奴みたいに、なんか狙ってるんでしょう。

おおもとのネタが外国にあったのだとしても、「せんべい」が入ってる時点で日本人の発想でしょう。
あと「バウムクーヘン」も。あれってもともとはドイツのマイナーなお菓子だったのに、日本人が効率的な作り方を考えちゃった+年輪が縁起いいからって理由で、日本で異常に普及したお菓子だもん。

 

私は楽しいイベント自体は決して嫌いじゃないので、日本独自のバレンタインデーの変遷を、生温かく見守っておりますよ。
けど、マシュマロやせんべいやグミがダメとかそういう、楽しさに水を差すような偽マナーだったら、無くてもいいんじゃないかと思います。

 

本日のおまけ:たとえ話に使おうと、なんかいい感じのマシュマロを探してて、「マシュマロ 高級」で検索したら出てきたのがこのサイト。

kokyunavi.jp

その名も「高級ナビ」!

ッッッッッッッかーーーーーーーーーーーー!!!!!

たまらないね!

「なんか贈り物したいけど、気持ちを伝えるために高級なやつを選びたい、とにかく高級なやつ!」っていう人のニーズにピンポイントにジャストフィット!
タイトルが「高級ナビ」!ストレート!ド直球!安直!バブリー!!いいね!!
ここには高級なものしか無ぇ!高級なものが欲しかったらここに来な!だってウチは「高級ナビ」だからよ!あんたはどんな高級を求めてるんだい?高級品なら何でもあるよ!
全ての項目に「高級」って付いてんの。間違いなくネタでしょ。やべえよ。「お菓子の意味」を紹介したサイト以上に面白い。

詳しく見てないけど、多分、紹介されてるものは、庶民に手が届く範囲での少し高級なものばかりなんだと思う。
けど、コンセプトが面白いなあ。なんとなく高級なものが欲しいユーザー側の適当さを「高級」の一点張り・力技で丸め込む姿勢。すごいよ。

で、高級マシュマロは「ホワイトデーにも」って書いてるので、ホワイトデーに高級マシュマロを買ってしまった鈍感なコのさきほどのたとえ話のようなことが、この先起こらないとも限らない。

 

面白くなって参りましたね←適当か。

バレンタインデーの意味 お菓子の意味

数回前に、娘が「バレンタインデーにおともだちにクッキー作ってあげたい」と言っていたことを書きました。
それで先日、娘とクッキーを作りました。

このレシピで↓。yamakinkin.hatenablog.com

大変おいしくできました。

娘もおともだちに配ったし、私も会社同僚(わりと仲がいい女性2人)におすそわけしました。
おいしいと好評でした。

そりゃそうでしょう。雪印バターをふんだんに使ってるんだから。そんじょそこらの安物の市販品に、この味は無理。費用対効果を考えない手作りプレゼント品でないと無理無理。そんで、私の母から受け継いだ親子三代のベストレシピで作ってるんだから。おいしくないわけがない。


家に帰ってから娘に、「最近の日本のバレンタインって、最早本来の意味を忘れて『チョコの日』みたいになってるけど、もうチョコすら関係なくなってるねえw」って言ってみた。
そしたら娘いわく、「最近はお菓子を贈り合う日みたいになってるね。贈るお菓子にそれぞれ意味があるんだって。クッキーは『友達でいましょう』みたいな意味」。


……えぇー何それ。知らなかったんだけど。

調べてみたらこういうのが次々ヒットしたんだけど。

furunavi.jp

バレンタインといえばチョコレートだけど、チョコレートは特にそんなに意味がないんだってさ。

そんで「特別」な意味を持つのはマカロンやマフィンやドーナツ、逆に「嫌い」の意味を持つのはマシュマロ、等々。みんな意味があったりなかったりするのだそうだ。

花言葉みたいだな。
花言葉よりはむしろおせち料理みたいだな。こじつけが過ぎるw

クッキーは「さっくりした関係だから」「友達でいましょう」。
マシュマロは「口の中ですぐ溶けるから」「関係がすぐになくなる」ので「嫌い」。
せんべいは「割れやすいから」「愛が割れる」。

プーーーーーーーーーー!!!www

何だそれ、せんべいは「割れやすい」って! せんべいよりクッキーの方が割れやすくない? そんでバレンタインにせんべい贈る奴いる?恋人がせんべい大好き人間だったら贈る可能性はあるけど、それはもう関係性の成熟したカップルがやることなんよ。

グミの意味は「キライ」、「由来ははっきりしません」。何だそれwww

ガトーショコラ、「特に意味はない」! 何か考えてやれよ!やる気ゼロかよwwwwww

カロンにマシュマロ挟んでやったらどういう意味になるんだよw 

馬鹿すぎるwww 馬鹿すぎて面白ぇwww めっちゃ草生えたwwwwww

いやー馬鹿すぎてかわいい。むしろ微笑ましい。

こういうのに一喜一憂する中高生がいるのかな。私は大人だからわからないけど、当事者の娘にやんわり、どこまで本気か聞いてみよう。

娘はクッキーを作って、男女混成友達グループに配った。クッキーは「お友達でいましょう」だから、何も間違ってないな。
バレンタインデーの意味が蔑ろにされていることを除けば、何も間違いはない。

尚、娘も、友達グループの一員である同じ部活の奴(男)に手作りチョコケーキをもらったようだ。
その後、その友達(男)が、「先輩(男)にケーキをあげたいから先輩(男)の家に行く」と言い、その先輩は娘もお世話になっている先輩なので、残っていたクッキーをきれいにラッピングして、一緒に持って行ったらしい。


なんか、娘の交友関係が健全で良かったなあ。

バレンタインデーの意味は全力で間違ってるけどな。

あとさ。今日、2月13日なのよ。

バレンタインデー、明日なの。

 

バレンタインデーとは?

イケメンの立ち位置は近い

イケメンって、話すときの立ち位置が近くないですか?

 

突然すみません。が、皆様の周りのイケメンさんたちはどうですか?立ち位置、近くないですか?イケメンさんたちだけではなく、美女さんたちももしかしたらそうかもしれません。

私は前々から思ってたんです。イケメン、立ち位置近っ、って。

理由考えてみたんですけど、奴ら、自己肯定感が高いんです。他人に嫌われたりいじめられたりした経験が、無いまたは少ないに違いありません。
他人に不用意に近づいても、警戒されたり距離を取られたりした経験が無いんです。「嫌がられたらどうしよう」って思わないんです。多分。

過去にいじめられ+ハブられ経験があり、決して見目麗しい方でない私は、簡単に他人と距離を詰めることができません。心理的にも、物理的にも。
私が近づいたら避けられるんじゃないか、話しかけたら相手が嫌な思いをするんじゃないか、私と仲がいいと思われたらこの人までハブられるんじゃないか、というようなことをいつも考えているんだから、他人に近づくのは困難です。考え方のクセってやつですね。

イケメンさんたちは、やすやすと他人と距離を詰められるんだから、凄いです。

別に羨ましいわけではないです。って言うと、無いものねだりの負け惜しみみたいに聞こえるけど、そうじゃなくて、本当に、純粋に、私と違って凄いなあと思うだけです。称賛はあっても羨望はない。
私は少人数の静かな人間関係が好きで、なんなら一人が落ち着くから。

だったらなんで結婚出産したの(できたの)って話にもなってくるが、そこはまた色々な思惑があってだね。しかし今はこの話には深くは触れまい。

 

とにかく、皆様の周りのイケメンさんたち、話すときに立ち位置近くないですか?まっすぐ顔を見つめてきませんか?

それはイケメンさんの自己肯定感の賜物。
いや、自己肯定感ってよりも、自分自身/周囲からの承認の確かさ、かもしれない。

 

イケメンさんじゃなくても、ぐいぐい近づいて話しかけてくる人は存在します。
そういう人は、今まで周りにあんまり否定されずに生きてきた人なのかな、と私は思ってしまいます。または過去に何かあったとしても、うまく克服できた人か。
私自身は自然克服に近い感じでどうにかやってますけども、人との距離は、未だに簡単に詰めることができません。だから、イケメンであってもなくても、他人と距離を詰めることができる人のことを、心から凄いなと思います。

 

このままだと堂々巡りで終わらなくなりそうなので、さっき、中学生の娘に「イケメンの人って話すときの立ち位置近くない?」と聞いてみました。

そしたら、「あぁー……あるかもしれない。イケメンの人は、自分に自信があるから、嫌われるかもしれないとか思わないで人の近くに行けるんじゃないかな」と言ってました。

全く同意見でした。

娘が周りの人間をよく見てるのか、私が周りの人間にほとんど関心を示さずに生きていただけなのか。

人間、苦手なんだよう。子どもの頃に人間にひどい目に遭わされたから、今でも人間がちょっと苦手。

名字の大中小

息子の同級生に、小板橋さん(仮)という子がいる。
実際には小板橋さんではないが、「小」で始まる、そんなに数が多くないであろう名字だと思ってほしい。

その子の話が話題に上ったとき、私は「小板橋って名字、カッコいいよね」と言った。
それを聞いていた夫が「いや小板橋はダメだ。『小』だから」と言った。

夫は以前から言っていた。「小」で始まる苗字は位が低いのだと。

※気を悪くする方がいるかもしれないのであまり褒められた話題ではないのですが、これは夫の持ちネタみたいなものだと思って下さい。夫も、本気で「小」のつく人を馬鹿にしているわけではありません。

どういうことかというと、「小林」さんよりも「中林」さんや「大林」さんの方が強いらしい。

じゃあ「林」さんはどうなの?って聞いたら、「難しいなー」って言ったあと、「林さんより森さんの方が上」と言っていた。

それなら「大林」さんと「小森」さんはどっちが上なのか聞くと、「そこは同格」だそうだ。
その気持ちはなんとなく私にもわかる。←わかるなよ。

 

「小林」さんと「林」さんの序列はわからないままだが、馬鹿な話なので、今更わざわざ夫に聞きにくい。だから自分で考えることにした。

おみくじの「大吉」「小吉」などの序列は、

①大吉>吉>中吉>小吉>末吉
②大吉>中吉>小吉>吉>末吉

の2つの解釈があるらしい。

「大林」さんと「小森」さんを同格とし、仮にパターン①を適用すると、名字の強さは

大森>森>中森>小森=大林>末森=林>中林>小林>末林

になるのだろうか。

パターン②だと、

大森>中森>小森=大林>森=中林>末森=小林>林>末林

になる。

いや、もしかすると、林さんは大林さんより上の存在かもしれない。全ての林系の頂点に立つのが、無印の林さんなのかもしれない。

その新パターンを適用すると

森>大森>中森=林>小森=大林>末森=中林>小林>末林

 

なに時間かけて名字の序列を考えてるんだろうな、私は。

小板橋さん(仮)はかっこいい、で終わってた話なのに、夫が変なこと言うからさあ。

 

死語の世界~「写メ」

もう2月になるんですね。

娘が、「今年のバレンタインデーにはお友達(男女グループ5~6人)のためにクッキー作りたいから手伝って」と言ってきました。

手伝ってあげるけどさ。
バレンタインデーって、何だったっけ?
本来の「恋人たちの日」から、日本では「女から男にチョコをあげながら告白する日」みたいに独自進化を遂げて、それが更に、「友チョコ」とか「自分へのごほうびチョコ」とかいう形に変化している。すっかり「チョコの日」になってる。
そこからもっと進んで、娘の中では「なんか友達にお菓子作ってあげる日」にまで変化している。
もはやチョコすら関係なくなっている……。

なんだこれ。

まあいいや。
私の子どもの頃から既に、本来の意味から逸脱して形骸化してたイベントだったんだから、今更何をどう言うこともない。友達に手作りクッキーをあげたっていいじゃないか。何ならバレンタインデー関係なく、普通に手作りクッキーをあげればいいじゃないか。

 

で、娘が、「前に作っておいしかったレシピでやりたい」と言ってきた。

私は、「ああ、それなら、おばあちゃん(私の実母、娘の祖母)から写メで送られてきたレシピとっといてあるよ」と言った。

娘は「写メwww 写メってwww」と笑ってた。


写メは写メなんだよ。うるせーな。

私とて、さすがに「写メ」が死語なことぐらい知ってるよ。
でも、おばあちゃんがレシピを送ってくれたときは、おばあちゃんはまだガラケー(しかもらくらくホン)を使ってて、写真撮ってメールに添付して送ってきたんだよ。
それはまさしく「写メ」なんだよ。写メ以外の何でもない。

だってほら。おばあちゃんのメールのスクショ↓

おばあちゃん本人が「写メ」って言ってるんだもん。

だから写メなんだもん。ほんとだもん。

この写メは2021年のものです。
実際にこのレシピでクッキー作って美味しかった話はこちら。これらの記事でも私は「写メ」って言葉を使ってますが、敢えて使ってました。だって写メだったから。

yamakinkin.hatenablog.com

yamakinkin.hatenablog.com

 

おばあちゃんの昔の本に載っていたレシピは、私の手作りクッキー原体験の味です。
厳密に言うと、この本のレシピからシナモンとベーキングパウダーを除き、粉砂糖を普通の上白糖に置き換えます。それがおばあちゃんと私の中のデフォルトの味です。
尚、作業手順は普通のクッキーの作り方に準ずれば良いです。

これをお読みの皆様も、興味と時間があれば、試してみて下さい。
常温に戻したバターと砂糖とを、すり混ぜて下さい。

炊事遠足にあまりまつわらない思い出

お題「地元では当たり前のものなのに、実は全国区ではなかったものってありますか?」

 

初めて「お題」にチャレンジしてみます。

日本という国は全国どこに行ってもその地方その地方の文化があるものですが、北海道は特に多いんじゃないかなあ。知らんけど。←この言い回しは関西風。

北海道のあれこれは、色々ありすぎて、そういうのをまとめたサイトとかもあります。

例:

北海道ファンマガジン | 北海道観光情報メディア

↑これ見て思い出した。北海道での絆創膏の言い方は「サビオ」よな。但し、これは家庭による。うちでは「カットバン」優勢だった。家族で唯一、祖母のみが「サビオ」って言ってた。バンドエイドとかは言わない。


ほんと色々あるよ北海道独自のものは。
焼きそば弁当、ラムしゃぶ、ガラナ飲料、リボンシトロンなどのフードやドリンクは序の口。
序の口だけど、私は、内地で焼きそば弁当が売ってなかったことにカルチャーショックを受けたものだよ。東北だったから「焼きそばバゴーン」という類似品が売っててまあまあ助かったけど、道民は、麺のゆで汁で作るあの中華スープでないと満足できないんですよ。敢えてお湯を線より少なめに入れてゆで汁をスープにきっちり使い切るチャレンジを、毎回やってました。これは私だけかもしれません。
ガチで、焼きそば弁当は道民のソウルフードなのです。

あと、北海道の百人一首は、下の句だけを歌うように読んで、下の句だけ墨書きされた木製の取り札を取ります。取り札が木なんです。
読み札に書かれた上の句はほぼ無視。初めだけ上の句から読む。
道外に出たことない人で「ちはやふる」などを知らない人は、全国でアレだと思ってるんじゃないかなあ。私もそうだった。


さて、「咄嗟に出てしまった方言が通じない」「焼きそば弁当が売ってない」「しゃぶしゃぶの肉がラムじゃない」等の他に、「炊事遠足は北海道独自の文化だった」というカルチャーショックがありました。

炊事遠足。それは、炊事を伴う遠足のこと。宿泊しないキャンプみたいなものですね。
学校行事です。各自、材料や調理器具を持って、集団で目的地(だいたい地元のキャンプ場)に歩いて行きます。
着いたら、火を起こすことから始め、あらかじめ班ごとに決めておいた料理を作ります。
小学生のやることなので、作るものはだいたい豚汁とかカレーとかジンギスカンですね。
私が東北地方に進出して、「芋煮会」の概念を教えられた時は、「炊事遠足じゃん」と思いました。芋煮会は広義の炊事遠足です。←東北地方の芋煮ガチ勢に絶対怒られるやつ。

大学時代はなぜか炊事遠足のことを直接誰かと話すことはなく、芋煮会を「大人もやる炊事遠足」と位置付けていたため、私は炊事遠足が北海道独自の文化だと気づくことができませんでした。

社会人になって数年後、キャンプ場で豚汁を作るという会社行事があり、同僚に「それって炊事遠足だねえ」みたいな話をしたら、「炊事遠足?」と、心底不思議そうな顔をされました。
※今はこういう行事はないけど、昔の我が社はアットホームな濃色企業(ブラックまでとは言わん)だったんですよ。年々白くなってます。

同僚「炊事遠足ってなに?」
私「え、炊事遠足、知らないの?遠足でキャンプ場とか行って料理作るやつ。」
同僚「キャンプ?」
私「キャンプではない。日帰り。」
その同僚は関東出身だったため、芋煮会との類似には言及されませんでした。

……そんな会話をした日の夜、北海道に住む妹に携帯メール(当時はスマホもLINEも無い時代)を送りました。「炊事遠足ってどうやら北海道だけの行事らしいよ」、と。
妹は「マジか」って言ってました。やっぱり知らなかったようです。
そこから、妹と、炊事遠足についてメールの往復が始まりました。
私が妹にメールを送ってからすぐに、メール着信がありました。
「早いな」と思って見ると、そのメールは妹でなく母からで、「癌で入院中のおばあちゃんが危篤になった、すぐ帰ってきて」というものでした。

「番組の途中ですが臨時ニュース」みたいなタイミングでした。
妹と、「おばあちゃん危篤!」「炊事遠足どころじゃねえ!」ってなりました。
尚、おばあちゃんは、私が実家に帰って2~3日後に亡くなりました。孫バカで心配性で、絆創膏を「サビオ」って呼んでいたおばあちゃん。

 

こんなことがあったので私は、「炊事遠足は北海道独自のもの」というのを見聞きする度に、妹とメールのやり取りをしてる途中に割り込んで来た母からのニュースを思い出してしまうのです。
炊事遠足が全国区でなかったばっかりにインパクトを増してしまった、おばあちゃん危篤事件。