王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

恵方巻きと落花生撒き

節分ですね。
節分といえば豆まき、そして恵方巻き。

……恵方巻きって何だ。20年前に社会人として福島県に引っ越してきた私は、セブンイレブンの店頭で「恵方巻き」の文字を見てそう思った。
そして、「恵方巻き」の風習は福島県のものではなく、関西などの風習だったのを、たまたま私が社会人になったタイミングでセブンイレブンとかが全国展開を図ったものに過ぎなかったことを知る。たまたま時期が一致しただけだった。

そもそも恵方巻きとは何ぞや?と調べてみると、その年の恵方を向いて一本丸ごと、口から離さず何も話さず食べる巻き寿司らしい。
そうだったんだろうね、元々は。
いや、もともと風習のあった関西のことは正直知らないけども、朝の情報番組なんかで見る、東京のデパ地下で売ってる、海鮮ネタがみっしり詰まったのとか、ローストビーフが巻いてあって上にキャビアやウニが乗ってるのとか、そういうのは絶対違うと思うのよね。「一本まるかぶり」ができない時点で違う。あんなのただの豪華太巻きだ。すごく美味しそうだけど。
もともと恵方巻きをまるかぶりしてた関西の人は、「あんなのは違う」と思ってないのだろうか。

バレンタインデーやクリスマス等、海外の風習を日本人が勝手に解釈をねじ曲げてビジネス化した事例は枚挙にいとまがないが、日本国内の一部の風習であった節分の恵方巻きにも同じことが起こっていると言えよう。
このままでいいのか恵方巻き。

と思ったが、私の出身地である北海道では、節分に撒く豆は炒った大豆ではなく殻付き落花生である。炒った大豆では撒いたあと豆を食べることはできないが、落花生なら殻を剥いて食べられる。歴史的に貧しかった北国の民は、経済性・合理性を重んじる。北海道の他にも、知り合いの岩手県民や青森県民も落花生を撒くと言っていた。北国では節分の豆は落花生なのだ。
落花生撒き道民の私に、恵方巻きはこのままでいいのかとか論じる資格はないのである。でも正直どうなの?
 
あと、ある国やある宗教の文化が地球全体に広まることをグローバリゼーションと言うけど、日本国内のある地域の風習が全国に広まることには何か名前があるんだろうか。教えてエラい人。