王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

絶対に笑ってはいけないシチュエーション

(注・以前あった「ShortNote」というエッセイ投稿サービスで読んだ別の方の記事の内容を受けて書いた記事です。
 内容は、その方が会社の講習で見た交通安全の動画に「いらすとや」のイラストが使われまくっていて、それがノイズになって講習に集中できなかったというものでした。)

 
これ、私も似た経験があります。
シチュエーションは同じく、職場で開催された交通安全講習です。
その中で、交通事故で息子を亡くしたお母さんの肉声による語り(録音)を聞きました。お母さんは涙ながらに交通事故の悲惨さ、息子を亡くした悲しみを訴えておられました。
しかし、それは私が今住んでいる県内で起きた本物であったため、そのお母さんの語りはコッテコテに訛っておりました。
 
……ほんとに申し訳ないし不謹慎な話なんですが、私という奴は、その音声を聞いて、くつくつと沸き上がる笑いを抑えるのに必死でした。

言い訳させてもらうと、私は当時県外からこの地に引っ越して2年目で、この地の訛りに馴染めてなかったんです。
県外から来るとイントネーションが大変奇異に感じるゆえ、話の内容が全く頭に入ってきませんでした。

訛りが良くないという話じゃないんです。私だって田舎出身で、他所の人がうちの爺さんの言葉を聞いたらまず理解できないレベルですから。決してここの訛りを馬鹿にしてるんじゃないんです。馬鹿にできる資格もない。
 
ただ、「当時の私は」ここの訛りに「まだ馴染めてなかった」だけなんです。本当に申し訳ない。
 
せっかく人が真剣に何かを伝えようとしているのに、何らかの要素が邪魔をしてそっちに気を取られた結果伝わらなかったという話。
例えば、真剣に正当に怒ってる熱血指導教師の股間のチャックが開いてた的なやつ。
皆さんにもありませんか?(逃)
 
せっかくなので、私が実の父の葬式で笑っちまった話もします。

家に坊さんが来てお経を上げてる間、みんなで焼香してた時。
爺さんが束になった線香に火をつけたら、メラメラ炎上してしまった。
慌てた爺さんが線香の束をブンブン振って火を消そうとしたら、線香が焼香の入れ物(名前知らないけど炭や灰が入ってるやつ)に当たってポキッと折れた。
私も妹も従弟も、つい「ブフッ」て笑ってしまった。
 
まあ字で書いてみるとそんなに面白くないかもしれないけど、坊さんがお経を上げてる厳かな雰囲気、そして私にとっては父、爺さんにとっては息子の葬式で、炎上→ブンブン→ポキッ ていうのがなんかおかしくてさ。
 
笑ってはいけない雰囲気は、より一層の笑いを促進するんですよ。年末の番組じゃないけど。
 
誰しも感情には嘘をつけないんです。
悲しくても、目先の面白いことがあったらそれに気を取られちゃうことはどうしようもない。