王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

妄想ひみつ道具「なんでもカウンター」

背景1
今日、息子が、幼稚園で虹を見たらしい。最近よく虹が出るねえって言ったら、「もう100回ぐらいは見たよ」だそうだ。
それは嘘だ。息子は5歳なので、今までに年20回くらい見てないと計算が合わない。
……という無粋なツッコミはしなかった。私はついやってしまいがちだけど。 
でも、本当は何回見たことあるのかな。物心ついてから年に2~3回見たとしても、10回にも満たないくらいが真相だろうな。
 
背景2
映画「レインマン」のモデルとなった実在の人物、(故)キム・ピーク氏は、サヴァン症候群であった。9,000冊の本の内容を丸暗記していたり、年月日を言えば即座にその日の曜日を答えることができたそうである。
ピーク氏は特殊なケースではあるが、人間の脳は今までにあった全てのことを記憶しているという説もある。ただし、脳が要らないと判断した記憶はどんどん忘れていき、思い出すこともできなくなる。
もし今まで見聞きしたものが意識の表層に全て並んでいたとしたら、今必要な明確な思考はできなくなるだろう。明らかなメモリ不足になる。
人間の脳は、自ら情報の取捨選択をしているのだ。但し、「それは捨てないでよー」っていうものまで忘れてしまうので、脳は何でもすぐ捨てる無情な母ちゃんみたいな存在なのかもしれない。
不要な記憶も脳の中に全て刻まれていて、そうそう取り出せはしないけれど脳のどこかには存在しているのだという考えは興味深い。
キム・ピーク氏は、脳の先天的障害により、日常生活には父親の介護が必要であったらしい。しかし、通常の人間が取り出せないような些末な記憶を自由に取り出すことができる、特殊な能力を持っていたのだ。 

 
さて本題。
ドラえもんひみつ道具にあったらいいな、「なんでもカウンター」。
日本野鳥の会とか交通量調査員とかが持ってる、カチッと押すとカウントが1ずつ増えるアレを「カウンター」っていうんだけど、イメージはそれね。
ひみつ道具「なんでもカウンター」は、人間の脳にアクセスして、これまであったこと全ての記憶を引き出せるんです。
 
「息子が今までに虹を見た回数は?」って聞くと、息子の脳にアクセスして「11回です」とか答えてくれるの。優しいけれどドライな音声で。 

ここからは全て「例えば」だけど、

「私が今まで丸亀製麺に行った回数は?」
「24回です」とか。

「私が恋愛系フラグに気づかず自らブチ折った回数は?」「3回です」。  
 
「私がこれまでの人生で食べた回転寿司の皿数は?」「3,333皿です」「ゾロ目すげえー」。
 
などなど。
 
何の役にも立ちやしませんが、こんなのあったらめっちゃ楽しいだろうなー。欲しいな。

けど、つい他人の記憶にアクセスして、知りたくない情報までつぶさに知ってしまうことになるんだろうな。大変高い確率で、不幸な未来が待ってる。

ひみつ道具は、使い手と使い方次第で役に立ったり立たなかったり、善にも悪にもなります。
みんなも、ひみつ道具を手に入れたら、法律や倫理に照らし合わせて、みんながハッピーになる使い方をしようね!