王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

欲しいものがないの弊害

私には、欲しいものがない。

現金ならいつでも欲しい。あんなのなんぼあってもいいですからね。
そうじゃなくて、形ある「物」で、欲しいものが特にないのだ。
例えば、私が独身だとして、交際中の彼氏に「今度の誕生日、なんか欲しいものある?」と聞かれたとしても、「うーん……圧力鍋?」とか言っちゃう。
買おうと思えば今すぐ買える。わざわざプレゼントに選ぶものではない。
 
私はファッションにもビューティーにもインテリアにもエクステリアにも、ほぼ興味がない。
あ、基礎化粧品だけは昔から決まった良いものを使ってる。肌はきれいだと言われる。
※これだけ言って一応の女子力とプライドを保つとしよう。

会社同僚の男性から、彼女やら嫁やらに高級ブランドバッグをねだられただとか買ってあげただとかいう話を聞くが、私にとってみれば「なんでそんなもん欲しいの?」というレベルで興味ない。私にとっては猫に小判、豚に真珠である。私は猫か豚。特に豚。
高級ブランド品は作りがしっかりしてて長持ちするし、壊れても修理対応してくれるのは魅力だ。しかし、前述の彼女さんやら嫁さんやらはそういう観点でブランドものを欲しがっているわけではない気がする。なんとなく。
 
欲しいものがないので、私は、100円200円のものを買ってもらっても素直に喜ぶことができない。予想外のものは、私の欲しいものではないからだ。
一応、心遣いには感謝する。でもやっぱり欲しくないものは欲しくないのだ。
 
ある日、夫が「美味しそうだから」といってコンビニの少し高いカップ麺を買ってきてくれた。私は心遣いに感謝した。
いざ食べてみたら、私の口に合わなかった。
こんな時、皆さんならどうしますか。
 
私は「美味しかったよ、ありがとう」とは言えない。そんなこと言ったら、私が気に入ったと思ってまた同じ物を買って来るかもしれない。それは困る。

だから、「買ってくれてありがたいんだけど、ごめん、ちょっと酸味が強くて私には合わなかったわー」と言った。それが私なりの誠実な対応だった。
しかし、夫はちょっと気分を悪くしたようだ。「(私)に何か買ってきても絶対喜ばないよな。いつもこうだよ、わかったよ、もう何も買って来ねえ」って言った。
そう、私が夫の買ってきたものを喜ばなかった前例がいくつかあるのだ。だって、喜べなかったんだもん。ものを買ってきてくれたこと自体には感謝するけど、合わないものを喜ぶことはできない。

私の誠実な対応が夫の厚意を台無しにするものであっても、要らないものに対して「要らない」の意思表示をすることは必要だ。と私は思うんだけど、どこか他にいい着地点ありますか?

というわけで、私にはプレゼントなど一切要らん。
欲しいものがあったら言うし、または自分で買う。
 
経済的かつ精神的な自立は、少し寂しいのだ。