王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

イチゴジャムとバニラアイスと

今朝、バタートーストにイチゴジャムを塗って食べた。
久しぶりに食べたら、とても美味しかった。
 
40代以上の方ならわかってくれるのではないかと思うが、私個人の感覚だったら申し訳ない。
イチゴジャムって、あまりにもありふれ過ぎていて、敢えて買ってきてパンに塗ろうとは思わない存在ではないですか?
 
40年ほど前は、一般的なジャムといえばイチゴジャムとオレンジマーマレードぐらいしかなかったように思う。ピーナッツバターはあったけどそれは別枠。
第三勢力のブルーベリージャムが台頭してきたときは、「ブルーベリー美味しいー!」と感動したものだ。そのブルーベリージャムも、今やすっかり陳腐化してしまっている。
もちろん、あんずジャムや桃ジャム等、他のジャムも無かったわけではない。贈答品や各地の名産品として買うことはできた。しかし、田舎のスーパーや個人商店で常に購入できたのは、イチゴジャムとマーマレードぐらいだった。

それが今や。
キウイジャムにマンゴージャム、カシスジャム、りんごジャム(これはまあまあ昔からあった)、ミックスベリージャム、ヨーグルトにめっちゃ合う白ぶどう味アロエジャム、……いろいろある。

私の感覚では、そのラインナップの中でイチゴジャムは陳腐極まりないものなのだ。
それなのに、何故かうちにはいつもイチゴジャムがある。
何故かっていうか、私が買うからなんだけどさ。ヨーグルトに混ぜると美味しいし。
 
今朝パンに塗ってみてわかったけど、やっぱ安定して美味しいですね、イチゴジャムは。
陳腐ではあるけど、それは裏を返すと王道ということで、日本のジャムの歴史はイチゴジャムから始まったということもあり、イチゴジャムは全てのジャムの基本形なんである。
妖怪ウォッチで言うとジバニャン。赤いし。ランクや戦闘力は大したことなくてもいつも側にいる、そういう存在である。

似たような事例で、バニラアイスがある。
私が子どもの頃は、アイスの種類もそんなに多くなくて、カップに入ったバニラアイスが主流だったように思う。ピンクレディーがCMしてた「宝石箱」は画期的だったなー。高級感あったし。バニラアイスに色つきの氷の粒が入ったやつだったんだけど、結局ベースはバニラなんだな。

だから今敢えてカップのバニラアイスを食べない……かというとそうでもなくて、MOWと牧場しぼりのバニラは、種類別:アイスクリームなのに安価で美味しいので、よく食べている。昔の商品でこれらに匹敵するのは雪印の「バニラブルー」だな。
逆に言うと、種類別:アイスクリームでないカップのバニラは食べようと思わない。どうせ太るならいいもの食べて太りたいからね。
 
王道、美味しい。

うちの子たちはそんな歴史的背景を知らないので、イチゴジャムもアロエジャムも同列で評価してるし、バニラアイスもチョコやストロベリー等と同列みたいだ。
なんなら、我々世代にとって陳腐なオレンジ味やアップル味の清涼飲料水も、ぶどう味等のニューカマーと同列からのスタートであるようだ。
 
我々おっさんおばさん世代も、陳腐だとかいう偏見を取っ払って、王道商品を再評価すべきなのかもしれない。