王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

フォンダンショコラの影響力

先週末、スシローに行った。

子どもたち(と、たまに私)は、お寿司を食べた後にデザートを注文する。
今回は、デザートのラインナップに「フォンダンショコラ」があったので、小6娘に勧めてみた。小1息子は既にタッチパネルからクラシックプリンを注文してモコモコ食べていた。

フォンダンショコラとは、切ると中からチョコレートがトロリと出てくる、あったかいチョコレートケーキである。
あんまり冒険しない娘にその説明をして、私がしきりにおすすめしたところ、娘は食べる気になったようだった。

ちょっと時間をかけて、フォンダンショコラがテーブルに届いた。
娘、初めての食体験。
いざ実食!


娘がフォンダンショコラにスプーンを入れると、中からチョコレートがあふれ出すと共に、チョコレートの香りが辺りにふわっと広がった。
娘は「わぁ!何これ!何これ!」と嬉しそうだった。
ひとくち食べて満面の笑みを浮かべ、「うわ!ヤバっ。何これ……ヤバい……。ズルい……。ズルいよこれは……。ヤバい、これおいしい……」

頭の上にお花がほわほわ踊っていたらしい(本人談)。
こういうイメージ。

しきりに「ヤバい」「ズルい」「おいしい」を繰り返しながら、初めてのフォンダンショコラを堪能していた。
……「ズルい」って何だ。

美味しさは、ときとして人の脳をバグらせてしまうようだ。
感情のメーターが振り切れてしまったのかもしれない。


フォンダンショコラは、美味しいだけでなく、あふれ出すチョコレートのヴィジュアルがいい仕事してますよね。ピュアな女子小学生が初体験したら「わぁ」ってなるよね。わくわくするよね。
スシローの280円だったかのフォンダンショコラでも、こんなわくわくがあるんだねえ。コスパ十分だね。

娘の初フォンダンショコラ体験を余すところなく観察できて、私は嬉しかったです。
思い出すと今でもフフフってなります。
ちなみに、頭の上のお花は、家に帰ってもまだ少し残っていたとのことでした。

 

尚、娘は優しいお姉ちゃんなので、プリンを食べ終わった弟にもフォンダンショコラをひとくちあげようとした。
その弟は普段はどちらかというと欲望に正直な方で、こんな場合は迷わず食べさせてもらうんじゃないかなと思ってた。
そしたら私たち全員の予想に反して、なぜか遠慮した。
「いいですいいです、においだけで結構です」と言いながら、お姉ちゃんのフォンダンショコラから手で逆方向にあおぐようにして(伝われ)、チョコのにおいを堪能していた。
その後お姉ちゃんが何度勧めても、私とお父さんが「せっかくお姉ちゃんがくれるって言ってるんだから、食べてみたら?」って勧めても、「いいですいいです」って頑なに遠慮していた。

なんで??

美味しさは、ときとして人を謙虚にするようだ。

 

 

(ここからは完全な余談)

どこかのスシローでどこかの馬鹿が人の寿司や湯呑や醤油におぞましいいたずらをした動画が拡散されたことを私が知ったのは、私たちがスシローに行った次の日だった。
便宜上「いたずら」とは言ったが、こんな軽い言葉で済ませてはいけない。器物損壊。営業妨害。これはれっきとした犯罪行為である。
はま寿司の件もそうだけど、こういうことをする馬鹿は損害賠償をぎっちり請求されるといい。未成年だからって容赦してはいけない。
回転寿司店のシステムは利用客の良心で成り立っているのだ。その良心を踏みにじる馬鹿に対して、私は怒っている。
もっと言いたいことあるけど、このくらいで。
娘のフォンダンショコラ初体験の思い出を汚されたくないんだわ。