王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

たまごやき~お弁当のレギュラーにして埋め草

目次

  1. たまごやきについて思うこと
  2. 私とたまごやき
  3. 今私が作っているたまごやきレパートリー

 

1.たまごやきについて思うこと

 たまごやきは、お弁当の定番おかずである。家庭で作られるお弁当によく入っているし、お弁当屋さんやスーパーのお弁当にも、いい加減なたまごやきが1枚ペラっと入っていることが多い。そのくらい定番だ。ド定番だ。
 そのイメージに甘えて、私は子どもたちのお弁当にたまごやきをほぼ必ず入れる。1箇所をたまごやきで固定すれば、その場所のおかずを考えなくてもいいからだ。いわば思考停止のたまごやきである。なのにメインを張る実力もある、不思議なおかずだ。その上安くて美味しい。いいことしかない。

 たまごやきは、「卵焼き」とも「玉子焼き」とも書く。原料は「卵」だが、「卵」を使った料理を表すときは「玉子」と表記するらしい。個人的にどっちの表記にも違和感があるので、ここではフラットにひらがなで「たまごやき」とする。

 なぜ違和感があるのか説明する。
 「卵焼き」と書いた場合、私がイメージするのは卵をそのまま焼いた料理、すなわち目玉焼きだ。小さい頃、「卵を焼いたのはどうして卵焼きじゃなく目玉焼きって言うんだろう、卵焼きは確かに卵を焼いてるけど色々な調味料を混ぜて焼いてるから、卵をそのまま焼いた目玉焼きの方が卵焼きの名を与えられるにふさわしいのでは?」と思っていた。
 「玉子焼き」は「玉子」の時点で違和感だ。小さい頃、「間違ってる」と思ってた。なんで「卵」って書かないんだ。「玉子」なんて、のび太ママかよ。

 というわけで、今回は「たまごやき」と表記します。

 

2.私とたまごやき

 たまごやきの味付けは、地域や家庭によって色々だ。
 甘さレベルで分けると、
  ランク1:あま~い
  ランク2:甘い(回転寿司のたまご、スーパーのお弁当に入ってるやつレベル)
  ランク3:ほんのり甘い
  ランク4:あんまり甘くない(だし巻きなど)
の4つに大別できる。ステロイドの強さランキングみたいにしてみた。

 私の母が作ってくれていたたまごやきは、ランク3:ほんのり甘い に位置するものだった。だから、出来合いのたまごやきはランク2で随分甘いなーと思ってた。

 私は高校時代、親元を離れて下宿していた。そこでは、毎日のお昼ご飯に下宿のおばさん手作りのお弁当を作ってもらえた。
 たまごやきは毎日入っていた。そのたまごやきが、ランク1:あま~い だったのだ。

 これまでの人生、母が作る ランク3:ほんのり甘い を当たり前と認識し、甘いとしても最大でランク2にしか出会ってこなかった私にとって、初めてのランク1「甘いたまごやき」だった。
 率直な感想は次の通りだ。「何これ甘い!」「甘すぎる!」「おかずでこの甘さはおかしいだろ!」「おばさん何考えてんだ!」「味覚大丈夫か!」「砂糖のかたまりか!」「お菓子か!」「これでご飯を食べるのは無理!」。
 高校3年間、ずーっと「たまごやきが甘い!」と思い続けていた。あれを好きになることはなかった。

 卒業してしばらくしてから、世の中にはランク1という分類が割と普通にあることを知り、下宿のおばさんの甘いたまごやきが何らおかしいものではないと知った。それでも私は、未だにランク1を好きにはなれない。甘すぎて、お弁当の中で浮いていると感じるからだ。煮豆、あれも甘いけど、あれは箸休め的なポジションなので別にいい。たまごやきは限りなくメインに近い立ち位置なので、メインが極甘なのは私にとってなかなか許容できるものではなかった。

 自分で料理をするようになり、私は母のたまごやきを目指した。
 実家にいた時に教えてもらったレシピは、「少しの塩と砂糖だけ」だったような気がした。しばらくそれでやってみたけど、どうも濃厚さというかコクが足りなかった。卵の種類か、砂糖の量か……と考えているうち、私にだし巻き卵ブームが到来したので、一時期は母のたまごやきを追求するのをやめていた。
 2年前に実家に帰った際、母の作ったたまごやきを含む手巻き寿司を食べた。母のたまごやきは手巻き寿司にとてもよく合う。
 ここまできてやっと、母にたまごやきのレシピをもう一度教えてもらうことに思い至った。クッキーのときもそうだったが、なぜ私は「その人に聞く」ことをなかなか思いつかないのだろうか。聞けよ。

 母のレシピは「少しの塩と砂糖、あと醤油をちょろっと」だった。私が作っていたたまごやきに足りない香ばしさの正体は、醤油だった。

【母のたまごやき レシピ】※私は分量測らないので、だいたいの感覚です。
  卵(M~Lくらい):3個
  塩        :1つまみ
  砂糖       :小さじ2
  醤油       :小さじ1

 基本の味はこれで決まった。

 

3.今私が作っているたまごやきレパートリー

 子どもたち(と自分)を飽きさせないように、毎日色々工夫してるんですよ。突然ですが、図解でいきます。


 まあこれが基本ですね。

 

 この群を一番よく作ってます。ここにない具、たとえばほうれん草などの刻み野菜とか、コーンとか、いくらでも応用可能です。

 

 B-3 カルパスは、10円のおやつカルパスです。上の子の幼稚園時代に作って持たせたところ、おともだちに面白がられました。その頃はまだ「黙食」じゃなかったんだな。しんみり。
 C-1 焼海苔は、母がよく作ってくれてました。海苔と卵って合うんですよね。あ、のりたま……?
 C-2 スライスチーズのやつは、実際の写真があります。

 縦に切っても横に切ってもミルフィーユみたくなります。萌える断面、萌え断。チーズ好きな人はギリ萌えてくれるかな。卵の白身にも見えますが、これはチーズです。
 尚、上の皿はお留守番娘のお昼用に用意したおかずセットで、下のお弁当箱は下の子のお弁当のおかず部分です。ミニトマトは夫の趣味のプランター家庭菜園でめちゃくちゃ採れたやつです。完熟状態で収穫するから甘い。

 

 今日のは長尺になりました。たまごやきに対する思いを好きなだけ語りました。

 皆様のたまごやき事情はいかがでしょう。いい具などありましたら教えて下さい。