王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

遠足のお弁当と貧困(そんな重い話ではないです)

今日は息子の園の遠足だった。早起きして可愛いお弁当を作った。
息子は、年に数度しかないお弁当を前々から楽しみにしていた。
 
そんな久しぶりのお弁当だから、私も気合いを入れた。 
詰めながら、息子の喜ぶ顔を思い浮かべた。おともだちとワイワイ言いながらお弁当を囲む姿を思い浮かべたら、私まで幸せな気持ちになってきた。自ずと、可愛いお弁当を作ってあげようという気持ちになる。

おともだちのお弁当も多分みんな可愛いのだ。親子遠足の際や園ブログ等で他の子のお弁当も見たことあるけど、みんな可愛い。

けれど、そうじゃない家庭もあるようですね。

知人のお子さんの幼稚園時代、遠足などのお弁当にはいつも、半額シールが貼られた菓子パンを持たされていた子がいたそうだ。親子遠足でも、その子の親の姿を見たことはないらしい。

まあ、そこのご家庭にも色々事情があるのだろう。他人が首を突っ込む所ではないのかもしれない。
が、みんなが親子で手作りのお弁当を食べているときに一人で(多分先生が一緒に食べてくれると思うけど)半額のパンを食べている子を見たら、どうしても侘しげに見えてしまうだろう。
 
この話を夫に言ってみたら、思わぬ反応が返ってきた。
 
「えー、半額のパン買ってもらえるのいいじゃん。俺、子どもの頃そういうの食べてみたかったよ。買ってもらったことないもん。他の子がそういうの食べてるの羨ましかった」
だそうだ。
……なんてこった。そういえば夫は貧困家庭の出身だった。 
 
詳しい事情は省くが、とにかく貧乏だったらしい。
実家は農家ではないが、野菜やあまり味の良くない米を自給自足していて、日々食べるものだけはあったようだ。但し、肉や魚などには滅多にありつけなかったとのこと。夏はキュウリやナスばかり食べさせられていたそうだ。

現金収入が乏しかったため、服はどこかから貰ってきたお下がりばかりだし、文房具も最低限しか買ってもらえないから「無くす」なんてことは考えられなかったらしい。
東北地方の山奥に住んでるのにロクに暖房もつけられず、冬は服を着込んで過ごしていたらしい。お客さんが来たときだけはさすがに暖房をつけるので、お客さんが来ると喜んでいたらしい。

そんな育ちの人が言う「半額の菓子パン、羨ましい」。
 
その話を聞いたらもう、手作りのお弁当を作る家が「普通」で半額のパンを持たせる家が「可哀想」とか言えなくなりますね。
どこを最低ランクと見なすか、という問題のような気もするけど。
 
夫の実家だって、日々食べるものに困ってる人から見たら、「米や野菜があって羨ましい」ことだろうし。
 
気づきをありがとうございました。
※怪しい宗教や自己啓発に洗脳された人みたいな言い方。