王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

ハンドルネーム誕生物語と昔のインターネットの話

「山本金魚」というハンドルネームの由来、多分どこでも言ったことがなかったので、ここで言いますね。
興味ない方はさっさとスルーでいいです。
あと、当時の思い出とか話して長くなるからね。先に告知しといて親切だろ私。


むかーしむかしのインターネット黎明期、私は当時好きだったアメリカのプログレメタルバンドの情報を収集するために、パソコン買ってプロバイダと契約して、インターネットの荒海に単身乗り込みました。当時はガラケーがやっとみんなに普及してたぐらいの時代で、インターネットやるならパソコンが必要でした。
インターネット世間知らずの怖いもの知らずだった私は、早速そのバンドのファンサイトを見つけ、そこのチャットルームで管理人さんや他のファンとの交流を試みました。
チャットの概念は知っていました。ワープロに慣れていたので、タイピング速度もなかなかのものでした。
楽しかったなあ、チャット。
初めは、本名をあだ名っぽくした適当なHNを名乗っておりました。「まき」だったら「まっきー」とか、そんな感じのやつ。

当時のインターネット接続はダイヤルアップといって、パソコンの中に入ってるモデムという機械がアクセスポイントという基地に電話をかけて、そこからインターネットに繋いでいたんです。パソコンから「ピポパポポピピポパ ピーーーーーヒョリーーーー ヒーーーーーーー ガガガガガッ ガガガガガッ」とか独特の音がしてワクワクしたものです。知らないヤング(死語)は、「ダイヤルアップ 音」とかで検索してみて下さい。
テレホタイムとかICQとか覚えてる人いる?

で、先に述べたバンドのファンサイトのチャットルームでは、HNと共にアクセスポイント名が表示されていました。私の当時のアクセスポイントは郡山市で、「koriyama」の文字列が含まれていました。
それを見た管理人さんが、「郡山って奈良の?」と聞いてきたので、私は「いや福島」「大和郡山って金魚で有名なとこですよね」と、たまたま時代劇で得た知識を言ってみました。

アメリカのプログレメタルバンドのサイトのチャットルームなんですけど、管理人さんとよくこういうどうでもいい話をしてました。私と同い年の管理人さんはメンバーと直接連絡を取るほどのガチマニアだったけど、チャットとかBBSではガチファンの熱いカキコ(死語)を歓迎してなかったみたいで、むしろこういうユルいやり取りを楽しんでいました。

そのあとは私からの一方的な流れで、「大和郡山は金魚……」「……金魚、いいですね」「これから私のHN、金魚にしますわ」ってなりました。
その次の書き込みから「山本金魚」になりました。

山本という仮の名字は、全国どこにでもいるありふれた名字をつけたかったという理由で採用しました。「金魚」と合わせて、とてもしっくり来ました。これ、鈴木でも佐藤でも山田でもしっくり来なかったんですよ。山本は必然だったんです。
管理人さんには、「山本ってなんかブサイクっぽくていいね(笑)」と褒められました。全国の山本さんに謝れ。

そうやってインターネットライフを楽しむうち、日記とかコラムとかマウス絵(ペイントで線画を描いて色を塗る)とか書いて発信したら楽しいんじゃないかと思い、個人ホームページ(死語)の開設に至ったのです。
当時、日記を中心とした個人ホームページなんて、雨後の筍のように乱立し、掃いて捨てるほどありました。

私が個人ホームページで名乗ったHNはもちろん「山本金魚」。
気に入っています。
誰にでも読めて、一発で変換できる。
他の人とかぶってない(多分)。

歴史が長い割に、発端は適当でした。
その適当なHNが自分にしっくり来て長年使われているのだから、人生ってわからない。