王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

酔拳

あるところに、手回し発電機を使った展示がある。
ハンドルをぐるぐる回すと、子どもたちの大好きな某ヒーローが光線を出して怪獣をやっつける演出が見られる。
 
この設定がなかなかシビアで、一定の速度で回し続けないとすぐ電気が切れて初期状態に戻ってしまう。大人ならできるが、園児くらいの子どもにはキツいだろう。
もうちょっと軽くてもいいと思う。
また、ハンドルがやや回しにくい仕様になっており、その点でも子どもには難しい。
 
さて、うちの息子(園児)もそれにトライしてみた。
が、何度やっても途中でちょっと止まってしまい、なかなか怪獣を倒すことはできなかった。

息子は、装置の脇にある消毒用アルコールに気がついた。このご時世、みんなが触ることのできる展示の側には必ずアルコール消毒液が設置してある。
 
息子は、「バイ菌を倒すアルコールの力を借りれば怪獣も倒せるはず!」という謎理論のもと、手を消毒した。
それからハンドルを勢いよく回し続けた。
ついに光線が怪獣に到達し、怪獣の断末魔の叫びが響き渡った!やった!
 
息子は跳びはねながら、「アルコールの力だ!」と叫んでいた。
 
その後も何度かトライしたけど、やっぱりハンドルが重くて、なかなか成功できなかった。
そのたびに「アルコールの力を借りる!」と言って手を消毒し、その後トライすると、成功率が上がってた。
 
「くそうダメだ、アルコールの力を借りよう!」
「ダメだ、こんなときはアルコールだ!」
「よし!アルコールのおかげだ!」
 
って言う息子のアルコール連呼を聞いてたら、なんか、飲まなきゃやってられねえ的なやつに聞こえてきて、夫と娘と私と3人で笑った。

アルコールはほどほどにね。
手荒れの原因にもなるし。