王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

読書感想文の季節ですよ

今、酒を飲んでこれを書いている私の傍らでは、娘が読書感想文に取り組んでいる。
本は、今年の課題図書のうちのひとつ。

はっきり言って、選ぶ本から間違えた。
私もその本を、鬼の速読で10分足らずで読んでみたけど、「つまんねー」「何が言いたいの?」以外の感想が出てこなかった。
課題図書って軒並みつまらないけど、今回適当に選んだやつは群を抜くつまらなさだった。

もうそんなに時間もないし可哀想なので、あとがきと解説サイトを見て、私がポイントと考察をノートに走り書きでまとめてやった。肝心の「感想」は娘に任せる。
解説サイトにも「この本で感想文書くのムズすぎワロタ」(※当然そんな書かれ方はしていない)って書いてたぐらいなので、ハズレ確定です。
なんでこんな本を課題図書にしたんだよ!

課題図書がつまらない理由は色々ある。
子どもに何らかの学びや考えるきっかけを与えようという大人の意図が見え透いていて、小賢しいから。
その年代の子どもにとっての「リアル」を擬似体験させようとしているので、普段やってるゲームや普段観てるアニメなんかに比べて刺激が少ないから。 
「課題」って言われただけでつまらなさそうだし、やる気を無くすから。

まー色々あるけど、単純に物語としてつまんないのよねーーーーーー。それが全てよ。 
あ、課題図書4冊全部読んだわけではないので、もしかしたら1冊くらいは面白いものがあるかもしれません。
課題図書の中で一番面白そうなやつが書店で売り切れてたからこの本にしたのが、そもそもの敗因でした。
来年は面白い本で頑張ろう。
来年は、今年私が与えた指針を踏襲して、全部自分でやろう。な。娘。

最初っから面白い本、感想が自然にどんどん出てくる本を選べば、感想文は格段に書きやすくなるだろう。
面白いと感じたならば、テーブルマナーの本でだって感想文は書けるものだ。
但し、「面白いと感じる能力」みたいなのは、普段から読書などで鍛えておく必要があると思う。

子ども向けの本を選ぼうとするからつまんないのである。
そこそこ読書好きだった子どもの私でも、児童書の類いを本当に面白いと思ったことはない。面白かったのは、「はれときどきぶた」くらい。これは低学年の頃に娘に感想文の本として勧めたけど、却下された。但し、面白かったらしい。
 
こうなったら大人の面白い本をおすすめするしかないね。
うちにある本で、(来年の)小6におすすめできる面白い本とは……。
 
スタンド・バイ・ミー」 S・キング
小6の少年4人が夏休みに死体を探しに行く話。言わずと知れた名作映画の名作原作。
映画がものすごく原作に忠実なので、映画を見て感想文を書くという裏技が通用する。
私が心に残る場面は、頭いい2人とバカ2人の進路が分かたれるところ。いくら仲良しでも、別の道に進む日が来る。これは少年期のガチリアルである。

舟を編む三浦しをん
細かいことにものすごくこだわる変人が辞書編纂する話。普段学習で使っている辞書に載っている言葉がどういうふうに選ばれているか、その内容をいかに精査しているかは勉強になる。あと、主人公のおそらく発達障害にも触れると、現代らしい感想文が書けるはず。
変人の主人公はホンワカしていて、物語全体もホンワカしていて、いい話。だからおすすめ。
 
蝿の王ゴールディング
中学生くらい?の少年たちが無人島サバイバル生活をしていくうちに独自の社会や宗教を築いて、やがて暴走していき、殺し合いにまで発展する話。非常にダーク。
閉じられた関係性;SNSいじめ、ネットリンチ等に絡めれば現代らしい感想文になるが、そもそも今は娘にSNSを許可してないから、これは中高生になってから感想文にして下さい。
 
感想文、毎年悩ましいぜ。
適当でもいいんだけど、感想文の能力って社会に出てからも有用じゃない?文章を読んで理解する力、何らかのリアクションを捏造(←捏造。)する力、それを文章にまとめる力。
だから私は、娘にある程度の指導をします。

私もめんどくさいけどね。いつか何かの役に立つからね。