王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

ティファニーのテーブルマナー(読書感想文)

欲しかった本を買いました。
Twitterで見かけて気になってた、これ。

ティファニーのテーブルマナー。

ティファニーとはあのティファニーです。宝飾品だけではなく銀食器も販売しているそうです。もともとこの本はティファニーで食器を買った方に贈呈されていたものだとか。
原題のところに「FOR TEENAGERS」と書かれている通り、これから社会に出る若者のための、基本的なテーブルマナーの指南書です。
 
ナイフやフォークの使い方だけでなく、テーブルでの振る舞い方やしてはいけないことなどが、軽妙な文章と素敵なイラストで書かれております。
特段難しいことはないんだけど、これらをさらりとできるようになるには、場数を踏むことが重要かもしれません。
憧れるなぁ、「洗練」。

私が身につけたテーブルマナーは、田舎主婦である母から教えてもらったナイフとフォークの使い方と、色々聞きかじった断片的な知識の寄せ集めでしかありませんでした。だから、一回ちゃんと勉強したかったんです。
この本を読んでみたら、魚用と肉用でナイフとフォークの使い方が違うんですね。恥ずかしながら、私、間違っておりました。全部肉用の持ち方でやってました。写真は魚用。

 
あとこの本のいいところは、イレギュラー発生の際の振る舞い方が書いてあるところです。

使うカトラリーを間違えちゃっても、戻したり慌てたりせずに呑気に振る舞いなさいと。焦ったり慌てたりするとみっともないんですね。
他には、げっぷが出てしまっても変な言い訳をしない方がよろしい、とか。

基本的なお作法を身につけることは大前提として、まあ多少外れてしまったとしても、自然に愉快に振る舞うことこそが肝要なようです。

そしてこれが、私がTwitterで見たときに最も感銘を受けた部分です。 

「作法の心得がわかりましたから、作法を破ることができます」。
これよ。

これ、テレビで歌舞伎役者が言ってたのと同じだな。いわく「型をしっかり身につけた上でそれを破るのが“型破り”なのであって、“俺は型にはまりたくない”とか言って型を無視するような奴は“形無し”」なのだと。
 
何にでも言える。
 
ファッションの王道をしっかり知った上でそれを崩すのが「着崩し」ではないか。
スポーツにしても、基本をマスターしてから、「これはこうした方がいいな」「これは自分には合わねえな」といった、自分に合うやり方を身につけるのではないか。
 
……どっちもよく知らないで言ってますけどね。
ファッションにもスポーツにもまるで興味ない奴が出す喩えじゃなかったな。それこそ「形無し」じゃないか私。
 
じゃあ知ってること言うわ。
 
文章のこと。

まずは義務教育で国語を習って、「ただしいぶんしょうのかきかた」を学ぶ。次に社会に出たら、お客様に出しても恥ずかしくないビジネス文書やビジネスメール、報告書なんかを普通に書けるようにする。

それが完成した上で、プライベートな場ではそれを破る。崩す。

私は国語マスターではないし、私が書いてる文章はそんな大したものではないが、敢えてルールを無視したり変な言葉を選んだり、好き放題やってます。
※たまに酔っ払ってて本気で破綻してることあるけど、そういうのは翌日こっそり直してたりするし、どうにもならないものは放置してる。


ともあれ、ティファニーのテーブルマナーよ。

基本的な西欧式テーブルマナーを学べますし、それが案外ユルく、ガッチガチになる必要はないんだということもわかります。
マナーはルールじゃないので、みんなが気持ちよくその場を過ごすことが大切なのだとわかりました。
マナーが「粋」だとしたらマナー知らずは「野暮」なんだろな。日本的な感覚で言うと。

さておき、私みたいな田舎者が、いざお呼ばれしたとき完璧なテーブルマナーを心得ていたらカッコ良くないですか?
そう思って、この本を買いました。

娘がティーンエイジャーになったら(たしか13歳からだよね)、娘にも読ませようと思います。

きっと役に立つ。