王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

幼少の頃から、東京というのは別世界だと思っていた。フィクションに近い存在だった。
厳密に言うと「東京」ではなく「関東以西」かもしれない。
 
北海道では、桜の季節は5月だ。私が住んでいた辺りはゴールデンウィークが絶好のお花見日和だ。
もちろん卒業式や入学式に桜なんて咲いてない。本やテレビで見る、卒業式や入学式に桜っていう描写は、私のリアルと違っていた。
 
一番違和感があったのは、児童向け雑誌か何かに出ていた、月毎の「季節」の説明だ。
11月:秋  いや11月は冬だろ。
3月:春   いや3月は冬だろ。
こんな感じだ。10月や5月にもたまに雪降るし。
あと6月に梅雨とかいって紫陽花とカタツムリの絵が描いてるのもピンと来なかったな。北海道では紫陽花の花が咲くの8月だし、梅雨が無いし(但し、蝦夷梅雨とか言って雨が多い時期はある。内地の梅雨ほど本格的ではない)。
 
だから、雑誌に載っている世界と自分が住んでいる世界は全く別物だと思っていた。
ディズニーランドも、アイドルや好きなバンドのコンサートも、「行ってみたい」とすら思わなかった。私にとってはフィクションと同じ、別世界の物だったから。自分が本当に行けるものだと思ってなかったから。
※北海道でも都市にはアイドルやアーティストの全国ツアーが来てくれます。しかし私は悲しいくらい田舎民だったので、アイドルやアーティストはテレビの中にしか存在しておらず、「生で見られる」ものだと思ってなかったのです。
 
こういうことを、桜を見る度に思い出す。

今は東北地方に住んでいるが、やはり中央メディアの情報との乖離は感じる。
だって、ここいらでも卒業式や入学式に桜は咲かないから。

私のような北日本出身者は東京の方(関東地方は全部「東京の方」)を中心とした報道に違和感を持つが、西日本の人も「入学式の頃には桜なんかもう散ってるし」とかいう違和感があったりしないのかな。

幼い頃の私にとって東京は異世界だった。西日本なんか、もっともっと想像もつかない異世界だった。
オンラインで私が仲良くして頂いている方はなんだか西日本の方が多いので、今、西日本に興味が湧いている。
 
でも関東やら西日本に住みたいとは思わないです。
南東北に住んでて既に6~9月の温度湿度がキツいから。

慣れるんですかねえ……。出張で夏の東京行ったら死にそうになりましたけど、住めるもんなんでしょうか。
 
「桜」というキーワードひとつで、連想が随分広がった。