王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

手段のためなら目的を選ばない

小学生娘が一人でいることが多くなったので、スマホを持たせることにした。
年齢制限付き。電話とメールとLINEと、フィルタリング有りでブラウザは使えるようにした。
 
娘はLINEが面白いみたいだ。
確かにLINEは面白い。リアルタイムでコミュニケーションが取れるんだもん。文字と、絵文字と、スタンプで。

スタンプは、好きなキャラクターやら可愛いのやら面白いのやら、沢山あるよね。使いたくなるよね。
私から娘にスタンプを3つだけプレゼントした。あとは欲しいのがあったらお小遣いで払ってねって言った。
 
家に帰ったら仕事中の私に「帰ったよ」の連絡をよこしたり、単身赴任中のお父さんに朝「起きたよー」のスタンプを送ったりと、もう色々楽しんでいる。さすがはスマホネイティブ世代、数日でばっちり使いこなしている。

「もっとLINEしたい」って言ってた。
中学生くらいになったらお友達もみんなスマホを持つようになるだろうから、それまで待とうかと言った。あと数年。
 
しかし「もっとLINEしたい」というのは、よく考えたらおかしな話である。なぜなら、LINEは連絡のためのツールだから。特に用もないのに「連絡をしたい」って何だそれ。目的と手段との関係が入れ替わっていないか。手段である連絡をしたいがために目的を作り出している。

はい。
これ、私が説明するまでもなく、皆様お気づきの通り、昔からよくあるやつです。 
 
古くは「文通」。
固定電話が一家に一台以上普及した後も「文通」という文化は残っていて、誰かとお手紙をやりとりしたいがために「文通友達」を無理やり作って、手紙を郵送し合ってた。
インターネットもない時代、どうやって文通友達を見つけるかというと、少女漫画雑誌などにそういうコーナーがあったんです。そこにはなんと、文通友達を募集してる個人の住所と名前が書いてあるんです。
がっつり個人情報ですよ。今の時代からしたら信じられないでしょ。でも、少なくとも30年くらい前まではありました。

だって私、やってたもん。中学生の頃。
手紙を書くのが好きで、週刊マーガレットに住所載せてた人に手紙書いてたもん。
当然、その人のところには全国から手紙が殺到するわけで、それ全部相手してられないから絞り込みを行うんですよ。
だから「ごめんなさい」を喰らうことが多いんですが、私の書いた何かが相手の心に響いて見事文通に発展した事例もいくつかあります。だいたい数ヶ月で自然消滅します。
出会い系とかマッチングアプリにも似てますな。マッチングアプリやったことないけど、こういう感じで合ってる?

インターネット時代になると「メル友」。これも私、やってた。
当時は電子メールが目新しくて、誰かにメールを送りたくてしょうがなかったんですよ。メル友募集サイト行って、面白そうな人を選んで、メールを送りつける。

面白かったですよ。
一時期、メル友さんネッ友さんが名古屋の人ばかりに偏ってたことがありました。私の何が名古屋を引き付けるのか引き寄せられるのか、それは今でも謎のまま。もしかしたら私自身が名古屋なのかもしれません(謎)。
2名のネッ友さんに会いに、1泊2日で名古屋に行きました。いい思い出です。手羽先美味しかったです。
今一番好きなwebライターさんも名古屋出身の人だな。なんか私は名古屋に縁があるんでしょうな。
 
あとは、アマチュア無線だって、インターネット以前のパソコン通信だって、同じく連絡のための連絡ですね。
あとはキャンプやマラソンも、野営のための野営であり、走行のための走行。
 
楽しきゃいいのよ。