王様ホール

考えたことや感じたことや起こったことを書きます。

山田

初めに、全国の山田さんに謝っておきます。
ごめんなさい。


「山田」という苗字のことを考えてみました。

「山田」が創作で使われる際は、一般的な日本人の苗字の中でもとりわけ一般的な、もっと言うとあまり垢抜けていない、そしていかにも適当に取ってつけたようなイメージで使われていることが多いように思います。
鈴木でも佐藤でもなく、斉藤や渡辺でもなく、「山田」が使われるのです。

「山田」の「山」も「田」も、具体的かつ単純な象形文字です。日本の農村地帯によく見られる「山」と「田」が2つも揃っています。
農村地帯は日本国民の大切な食糧の生産地ですが、どうしても垢抜けないイメージは否めないでしょう。
しかも、「山」も「田」も小学1年生で習う簡単な漢字です。鈴木や佐藤は小学1年生には難しい漢字ですね。「山田」はその点で親しみやすいです。
「田中」も「山田」といい勝負できそうですが、「中」が抽象的で、「山」や「田」のように物そのものを表していません。
「山田」最強。


創作で使われている例をいくつか挙げます。

娘がよく観てるYouTubeのネタ動画に「サタン」という名の中二病キャラが出てくるのですが、そいつの苗字が「山田」です。山田サタン。
「サタン」という悪魔の名前に合わせる苗字が「山田」であることによるカウンター効果を狙ってるんですね
……って解説すんのすげえ恥ずかしいな。野暮の極み乙女。

うすた京介ピューと吹く!ジャガー」に、ヒロイン的ポジションのサヤカちゃんという可愛い女の子が出てきます。サヤカちゃんは苗字が無かったので、コミックスのおまけページで、作者により適当に「山田でいいや、山田サヤカ」と命名されました。ほんとに適当でした。そこから公式にサヤカちゃんの苗字は「山田」になりました。

2つしか例なかった(汗)。

ので、ここからはリアルの話。

ストⅡという格闘ゲームに「ケン」というキャラがいるんですけど、そいつ、日本生まれ日本育ちの日本人のくせに髪の毛を金髪に染めてアメリカで活躍してる格闘家なんですよ。
ストⅡのソフトの説明書でそれを知った当時高校生の私と中学生の妹と小学生の妹は、「こいつ日本人なんだ」「ケンの漢字は"拳"かな」「苗字何だろ」「山田とかじゃね」「山田拳」「山田拳www」「ウケるwww」みたいな会話をしました。
ちなみに「山田とかじゃね」って言ったのは長女の私です。無意識でしたが、当時から「山田」に対するイメージは固まっていたし、創作に「山田」を用いる人たちと認識は共通でしたね。
後に色々設定が加わって、ケンの本名は「ケン・マスターズ」になったみたいなんですけど、私の中ではケンの本名は「山田拳」です。

大学時代、サークルの同級生に、とてもお洒落で綺麗な女の子がいました。ダサの極み乙女の私とは別グループの子でした。その子の苗字が「山田」だったんですよ。
その子が山田家に生まれただけ、それだけのことなんですが、男性の先輩の中に「苗字が山田なんだよなー。かわいいのに、苗字が山田」って残念がってる人がいました。
どうしようもない話なんですが、名前のイメージって第一印象を左右することがありますよね。例えば、ちっちゃくて可愛らしい女の子の苗字が「鬼頭」とか「男澤」とかだったら、どうしてもギャップを感じてしまう。そういうことです。

オチとかは無いんですけど、世間や私が「山田」に対して抱くイメージを語りました。

先週地震があった際に消えた内容が、だいたい以上となります。
消えても何の損失もなかったかもしれない。